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映画・舞台
2008.07.22
ギッラギラの太陽なんか超ガン無視の勢いで、オンザビーチでドキドキサンオイルに感じちゃう(by 大黒摩季)ことも全くなかったこの3連休。
なにをしていたかといえば、微妙に見逃していたホラー映画をシコシコと処理していました。
もうっ、背筋も凍る思いだったんだから!(色んな意味で)
そんな納涼体験、無理やりCampy!読者とも共有しようと思います。
Campy!的に一番フックが多そうだったこの作品をご紹介。
エクスクロス ~魔境伝説~
多分、ほとんどのCampy!読者は聞き覚えがないかと思いますが、海外B級ホラーのDVDスルー作品とかではなく、れっきとした劇場公開作品。しかも日本オリジナル。
監督に深作健太、主演は松下奈緒と鈴木亜美のダブルキャスト、さらに小沢真珠&池内博之が脇を固める、というすばらしい人選。この時点で目ざとい(悪趣味ともいう)Campy!読者の皆さんは、既にココロ躍らせていることでしょう。
そう、まちがいなく特上のトンデモB級ホラー。
そしてこの出演陣(ならび)でホラーということは、もちろん真珠たんが悪役です。
しかもゴスロリの殺人鬼。

小沢真珠がゴスロリ殺人鬼!というあたりにベタさを感じないでもないけど、そこはさすが真珠たん。
眼帯や火傷メイクでデコレートされた真珠たんが、でっかい鋏を振り回して暴れる姿は、もはやベテランの貫禄。真珠たんでしかなしえないズンドコ演技(一本調子な台詞読みがよりいっそうの恐怖を煽る、真珠たんの真骨頂)に、安心して面白がることができます。
一応ただの人間なはずなのにやたらとタフなのも、「真珠たん」というだけでなぜか説得力が。
そして唯一といってもいい男性メンバーの池内くん。
ネタバレになるので詳しくは書かないけど、若手(もはや微妙なお年頃か?)イケメン俳優としては相当がんばった怪演を披露。
でも、頑張りどころ、微妙に間違えてない? こんな作品(失礼)でそんな頑張り披露しなくても……という空回り感も、池内くんの出世作・つかこうへい原作の「ロマンス」を偲ばせてくれて、Campy!的にはおいしい!おいしい!(そうでもない)
もちろん主演の2人も頑張っていて、特にアミーゴは真珠たんとのガチンコバトルシーンですばらしい動きを披露。
やっぱ一度底辺を味わった人間は覚悟が違います。
真珠たんの、常人ならば覗き込んだだけで心が空っぽになってしまうような、そんなブラックホールのような眼球にもまったく臆することなく、やたらとキレのいいアクションをお見舞いするシーンは純粋にカッコいい!
もちろん松下奈緒ちゃんのほうも、ブルボン・ルマンドのCMで鍛えたのであろう万人受けしやすそうなヒロインを好演。癖の強いキャラばかりが登場するB級ホラーでは、ヒロインなんて薄味でいい!と言い切らんばかりの無難な演技が、ジャンク味強めな作品の箸休めに。いまやすっかりうまみの凝縮された干物女優スーザン・サランドンだって、最初はロッキーホラーショーでキャーキャーいうだけの金髪娘だったんだから、奈緒ちゃんの選択は間違ってないよ! いや、サランドンを目指してるかどうかは知らないですけど。
そして何より、監督を務めた深作健太たん!
巨匠・深作欣二の跡をついで、原作ファンの多い『バトルロワイヤル』の続編で監督デビューするも、観客からも批評家からも総スカンをくらう大コケ。
普通はこの時点で相当なトラウマを抱えそうなものですが、その後も特に「だれか助けてくらさーい!(セカチューじゃなくて漂流教室のママに怯える外国人観光客のほう)」といったお涙頂戴ものに安易に走ることもなく、『スケバン刑事(あややが主演のやつ)』や今作といったB級路線をひた走る強心臓ぶり。そんな健太たんの「B級」へのこだわりも、今作でようやく実を結びはじめているような気がします。
実際、日本ではあまり評価されなかった今作も、アメリカのロサンゼルス映画祭では拍手喝采で大絶賛されたとか。
監督自身が「ジャパニーズホラーのジメジメした怖さではなく、『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』といった、笑えて後に引きずらない、明るいホラーを目指した」と語っているので、アメリカでの評判は何よりもうれしかったはず。
まだまだ荒削りなところもたくさんあるし、若干狙った感のあるいやらしさも否めないけれど、健太たんには是非今後もB級道を邁進して欲しい!そしていつか、存在自体がB級感を醸し出してしまうCampy!ガールズを銀幕デビューさせて欲しい!(あつかましいお願い)
今作は、もしかしたら今後一流B級監督に化けるかもしれない健太たんの記念碑的作品といえそう。
もちろんそんな面倒なこと(Campy!ガールズの銀幕デビューの件)など考えなくても、全編突っ込みどころ満載で楽しめるはずだから、これからの夏の休日、オカマ&オカマ女が予定もなく集まっちゃう大惨事には是非チョイスしてみて!
『エクスクロス ~魔境伝説~』
★★★★★★★(7点/10点満点)
(小野東)
Campy!ガールズのスクリーンデビューは、
内田・稲盛・紀香の『CAT'S EYE』(By林海象)続編でもいいかも!
そう思うあなたも応援クリック↓
なにをしていたかといえば、微妙に見逃していたホラー映画をシコシコと処理していました。
もうっ、背筋も凍る思いだったんだから!(色んな意味で)
そんな納涼体験、無理やりCampy!読者とも共有しようと思います。
Campy!的に一番フックが多そうだったこの作品をご紹介。
エクスクロス ~魔境伝説~
多分、ほとんどのCampy!読者は聞き覚えがないかと思いますが、海外B級ホラーのDVDスルー作品とかではなく、れっきとした劇場公開作品。しかも日本オリジナル。
監督に深作健太、主演は松下奈緒と鈴木亜美のダブルキャスト、さらに小沢真珠&池内博之が脇を固める、というすばらしい人選。この時点で目ざとい(悪趣味ともいう)Campy!読者の皆さんは、既にココロ躍らせていることでしょう。
そう、まちがいなく特上のトンデモB級ホラー。
そしてこの出演陣(ならび)でホラーということは、もちろん真珠たんが悪役です。
しかもゴスロリの殺人鬼。

小沢真珠がゴスロリ殺人鬼!というあたりにベタさを感じないでもないけど、そこはさすが真珠たん。
眼帯や火傷メイクでデコレートされた真珠たんが、でっかい鋏を振り回して暴れる姿は、もはやベテランの貫禄。真珠たんでしかなしえないズンドコ演技(一本調子な台詞読みがよりいっそうの恐怖を煽る、真珠たんの真骨頂)に、安心して面白がることができます。
一応ただの人間なはずなのにやたらとタフなのも、「真珠たん」というだけでなぜか説得力が。
そして唯一といってもいい男性メンバーの池内くん。
ネタバレになるので詳しくは書かないけど、若手(もはや微妙なお年頃か?)イケメン俳優としては相当がんばった怪演を披露。
でも、頑張りどころ、微妙に間違えてない? こんな作品(失礼)でそんな頑張り披露しなくても……という空回り感も、池内くんの出世作・つかこうへい原作の「ロマンス」を偲ばせてくれて、Campy!的にはおいしい!おいしい!(そうでもない)
もちろん主演の2人も頑張っていて、特にアミーゴは真珠たんとのガチンコバトルシーンですばらしい動きを披露。
やっぱ一度底辺を味わった人間は覚悟が違います。
真珠たんの、常人ならば覗き込んだだけで心が空っぽになってしまうような、そんなブラックホールのような眼球にもまったく臆することなく、やたらとキレのいいアクションをお見舞いするシーンは純粋にカッコいい!
もちろん松下奈緒ちゃんのほうも、ブルボン・ルマンドのCMで鍛えたのであろう万人受けしやすそうなヒロインを好演。癖の強いキャラばかりが登場するB級ホラーでは、ヒロインなんて薄味でいい!と言い切らんばかりの無難な演技が、ジャンク味強めな作品の箸休めに。いまやすっかりうまみの凝縮された干物女優スーザン・サランドンだって、最初はロッキーホラーショーでキャーキャーいうだけの金髪娘だったんだから、奈緒ちゃんの選択は間違ってないよ! いや、サランドンを目指してるかどうかは知らないですけど。
そして何より、監督を務めた深作健太たん!
巨匠・深作欣二の跡をついで、原作ファンの多い『バトルロワイヤル』の続編で監督デビューするも、観客からも批評家からも総スカンをくらう大コケ。
普通はこの時点で相当なトラウマを抱えそうなものですが、その後も特に「だれか助けてくらさーい!(セカチューじゃなくて漂流教室のママに怯える外国人観光客のほう)」といったお涙頂戴ものに安易に走ることもなく、『スケバン刑事(あややが主演のやつ)』や今作といったB級路線をひた走る強心臓ぶり。そんな健太たんの「B級」へのこだわりも、今作でようやく実を結びはじめているような気がします。
実際、日本ではあまり評価されなかった今作も、アメリカのロサンゼルス映画祭では拍手喝采で大絶賛されたとか。
監督自身が「ジャパニーズホラーのジメジメした怖さではなく、『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』といった、笑えて後に引きずらない、明るいホラーを目指した」と語っているので、アメリカでの評判は何よりもうれしかったはず。
まだまだ荒削りなところもたくさんあるし、若干狙った感のあるいやらしさも否めないけれど、健太たんには是非今後もB級道を邁進して欲しい!そしていつか、存在自体がB級感を醸し出してしまうCampy!ガールズを銀幕デビューさせて欲しい!(あつかましいお願い)
今作は、もしかしたら今後一流B級監督に化けるかもしれない健太たんの記念碑的作品といえそう。
もちろんそんな面倒なこと(Campy!ガールズの銀幕デビューの件)など考えなくても、全編突っ込みどころ満載で楽しめるはずだから、これからの夏の休日、オカマ&オカマ女が予定もなく集まっちゃう大惨事には是非チョイスしてみて!
『エクスクロス ~魔境伝説~』
★★★★★★★(7点/10点満点)
(小野東)
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Campy!ガールズのスクリーンデビューは、
内田・稲盛・紀香の『CAT'S EYE』(By林海象)続編でもいいかも!
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